近年、日本のアニメ文化や歴史、日本食への関心の高まりから、日本を訪れる外国人観光客の数は増加の一途をたどっています。
そんな訪日外国人観光客たちを日々驚かせているのが、他の国ではあまりお目にかかれない、日本の独特な文化。
どうやら、私たちにとっては「当たり前」の日常でも、外国人から見ると「なんで!?」と感じる不思議なポイントが沢山あるようです。
今回の記事では、スペイン在住の筆者が、スペイン人の友達と10日間かけて東京を観光した際に聞かれた、日本の不思議な文化についてご紹介していきます!
日本の不思議な文化①:働いてる人が多すぎる
タイトルには「働いている人が多すぎる」と書きましたが、これは激務やサラリーマンのことを指しているのではありません。
道端で看板を持って、立っている人(働いている人?)が多すぎるという指摘でした。
具体的には、銀座の歩行者天国を歩いていたときに、男性二人が交通整備のユニフォームを着て「自転車通行禁止」という看板を持って立っていました。そして、自転車で通ろうとする人に対して「自転車降りてくださーい!」と声をかけていました。
その他には、駅の工事中の仕切りの前に男性が立ち、「ここは現在通行できません」とずっと声をかけていました。
でしょうね!?
というくらい確実に通行できない状態なのに、わざわざ人を一人配置して案内を行う姿は、外国人からみると「あの人は何のためにいるんだろう?」と感じるようです。
日本の不思議な文化②:ゴミ箱がないのにゴミがない
これは日本に行ったことがある外国人にほぼ100%言われる鉄板ネタです。(笑)
まず、「街が綺麗すぎる」そうです。
東京とか普通に汚いけどなぁ
と思ってしまいますが、少なくともヨーロッパの首都は東京とは比べ物にならないくらい汚い所が多いので、これだけたくさんの人がいてゴミが落ちていないのは、驚異だそうです。
また、もう一つの驚きポイントは、街にゴミ箱がない点。
海外の多くの街では、道のいたるところにゴミ箱が設置されており、例えばスペインであれば、信号の横には基本的にゴミ箱があります。
しかし日本では道端にゴミ箱はなく、ゴミを捨てるとしたら一部の駅構内か、コンビニか、持ち帰るりになりますよね。
ゴミを捨てる場所がないのに、なぜ街にゴミがないのか?
それが非常に不思議に映るそうです。
日本の不思議な文化③:カードNG多すぎ
これは私も一年ぶりに日本に帰ってとっても苦労しました。
さすがに東京であれば、現金がなくても平気だろう
そう思って、日本円を持たずに成田空港に到着し、そのまま横浜観光に向かいましたが、まず、Suicaが買えない。(Suicaは購入もチャージも現金のみ)
ちなみに切符もカードでは買えません。
新幹線、特急チケットのみカードOKです
友達のカードは日本での現金引き出し非対応、私にキャッシュカードは実家。どうやって家に帰れと!?
横浜でラーメンを食べようと思っていましたが、3軒回ってすべて現金のみ。
なけなしのユーロを換金して千円札を目にしたときは、ものすごく心強い気持ちになりました…。
こんなに機械化が進んでいてすべてが発展しているのにカードが使えないのがものすごく違和感とのことでした。
日本の不思議な文化④:赤信号誰も渡らない
当たり前やろ!
そう思われた方、そうですよね。そうなんです。
ですが実際のところ、海外では車が来ていなければ赤信号でも横断する、という文化がある国が多いようです。私もスペインに来た頃びっくりしました。
ヨーロッパのスリの間では、「折り畳み傘をさして、赤信号を渡らない観光客は確実に日本人だ」と言われているらしいです。
たくさんの人が通る道であれば、一人くらいは横断する人がいてもいいはずなのに、全員が待って全員が一斉に歩き出す様子が、外国人には珍しいそうです。
日本の不思議な文化⑤:注意のイラストが可愛い
これは指摘されて確かに!と思ったのですが…
駅構内などにある注意喚起のためのイラストがすべて、可愛く書かれすぎていて何を伝えたいのか全くわからない、とのことでした。
例えばこれ。
万引きは犯罪です。
万引き関係ない上に、絵が可愛すぎて「犯罪」との関連性がわかりにくいですよね。(笑)
このイラストも、オレオレ詐欺などの悪徳な犯罪を防止するさめのポスターのはずなのに、イラストが可愛らしすぎてとても重大な犯罪には見えない…と言っていました。
駆け込み乗車禁止のポスターですが、日本語がわからない人には「犬、サル、鳥の電車内への連れ込み禁止」に見えると言っていました。確かに。
日本語を読めない外国人にとっては、ただの可愛いデコレーションに見えるようです。
日本の不思議な文化⑥:電車が静かすぎる
生活していると意外と気づかないものですが、日本の電車は本当に静かです。
もしかしたらスペインの電車がうるさすぎるのかもしれませんが…
例えばスペインでは、電車に乗ったら音楽をイヤフォンなしで聞いている人が一人は必ずいます。電話はもちろん、歌っている人も普通にいます。
対して日本の電車は、イヤフォンの音漏れが聞こえるレベルの静けさ。
普段はきはきと大きな声で話す友達も、電車の中では内緒話並みに小声になっていました。
日本の不思議な文化⑦:店員さん喋りすぎ
え、そうかな?
と思いましたが、確かに聞いてみると、決められた会話の定型文が多いので、とてもたくさん話しているように聞こえます。
例えばレジで「●●が一点、●●が一点…」とカウントしてくれる店員さんがいますよね。
丁寧に作業をしてくれている証なのですが、日本語が得意ではない外国人の目線からだと「何か重要な情報を言っているのか…?」と不安になるようです。
そのほか、「いらっしゃいませー!」と店員全員から声をかけられるのも不思議だそうです。さらには、それに対して客側の返事がないことが、より一層不思議なようです。
スペインではお店に入ったら¡Hola!(オラ)とまず互いに挨拶をします
日本の不思議な文化⑧:靴履き替えすぎ
海外ドラマなどでよく見かける通り、欧米の国々では家に入っても靴を脱がずそのまま部屋まで入ります。
ロシアなど靴を脱ぐ国もあります!
そのため、そもそも家以外の場所で靴を脱ぐことに抵抗感の強い人は非常に多いです。
しかし日本だと、居酒屋や旅館などで靴を脱ぎ、スリッパに履き替えることはよくありますよね。しかもそのあと、トイレではさらに別のスリッパに履き替えることになったりしませんか?
どんだけ履き替えるんだよ!
と、この文化を不思議に感じるそうです。
「日本のスリッパ業者さんって儲かるんだろうね」と真剣に言われました。
日本の不思議な文化⑨:Suica至上主義
カードでのチャージができないものの、一度手に入れてしまえばこの上なく便利なSuica。
コンビニや自動販売機でも、手軽にパッと会計ができて、非常に便利ですよね。
ちなみにスペインの自動販売機は水とコーラとファンタしか売ってない上に10回に1回はお金を入れても出てきません
チェーンの飲食店での支払いもでき、これさえあればスムーズに生活できる!というくらい便利な代物。
だからこその疑問。
どうしてこのカードはこんなに便利なのにクレジットカードは使えないの!?
Suicaの仕組みを理解して使いこなせる人には便利ですが、何も知らずにやってきた人には、少し観光のハードルが高いのでは…と感じました。
日本の不思議な文化⑩:荷物を置いて席を離れる
最後にして、最大の不思議です。
手荷物を放置して、別の場所に行くというのは、海外、少なくともヨーロッパではありえないです。
私も日本に住んでいるとき、よくカバンでカフェの席取りをして注文に行っていました。
たぶんドリンクバー程度なら、財布やスマホを机に置いたまま行っていたかもしれません。
今はスペインに慣れてしまいましたが…
その他、駅でスーツケースを外に置いてトイレに入っていった日本人を見て、「あのスーツケースはどうするの!?」と驚いていました。
「どうもしない。邪魔だから置いておくんじゃない?」と答えたら、持ち物を置いて離れるという感覚がよくわからない、不思議な光景。と言いながら、壁沿いに並べて放置された二つのスーツケースを眺めていました。
まとめ:一言で言うと「アンバランス」な国
一つ目の不思議に挙げた「働いている人」は、実際あまりすることがない(ように見える)にも関わらず、日本では膨大な仕事量に追われ、残業続きの人がたくさんいて、仕事の配分がうまくいっていないのでは?とシンプルな疑問を投げかけられました。
他にも、クレジットカードは普及していないのに、ガラパゴスなICカードSuica・PASMOはここまで便利に使えるのも、外国人から見るとアンバランスに見えるようです。
自分にとっては当たり前だったことが、今回友達に指摘されたことで新しい発見があり面白いと感じたので記事にまとめてみました。
以上、海外から見た日本の不思議な文化でした!
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