スペイン語を独学で勉強したい!と思っていても、どの参考書を使えばいいのかわからない…という方、多いのではないでしょうか。
筆者も2019年2月に留学に来るまで、約10か月間、働きながら独学でスペイン語の基礎を学んでいました。
その中で、おそらく15冊近い参考書を使ってみて、「この参考書、使いやすいな」と思ったものがいくつかあります。
今回の記事では、独学でスペイン語を初歩から始めたい人に向け、おすすめの参考書と、その活用法をいくつかご紹介していきます!
中級以上のレベルの方はこちらの記事もどうぞ。
おすすめスペイン語学習参考書リスト
では早速、スペイン語学習におすすめの参考書をご紹介してきます。
文法
・スペイン語検定対策5・6級
・極める!スペイン語の基本文法ドリル
単語帳
・キクタン スペイン語 入門編基本500語
・これなら覚えられる!スペイン語単語帳
・使える・話せる・スペイン語単語
読解
・名作短編で学ぶスペイン語
・スペイン語で味わう太宰治短編集
それぞれの特徴と、使い方について、簡単に説明していきます。
初心者向けスぺイン語参考書:文法編
独学でスペイン語を学ぶ人にとって、文法はもっとも重要な基礎部分です。
いろんな参考書がありますが、あまりに難解すぎるものは心が折れてしまうし、簡単すぎるものはすぐに終わってしまってコスパがよくありません。
スペイン語検定対策5・6級
私のようにまったくスペイン語を勉強したことがなく、一から独学で始めるとすれば、「スペイン語検定対策5・6級」から始めるのがおすすめです。
正直私はこれを買う前に、他の参考書をいくつか利用しましたが、これが一番、情報が整理されていて使いやすかったです。
5・6級は、かなり基本的な部分から解説をしてくれており、練習問題も充実しているので、一から積み重ねて覚えていくことができます。
極める!スペイン語の基本文法ドリル
「極める!」シリーズは、文法解説というよりも練習問題が中心で、とにかく問題数が多いので、バリバリ問題を解いて頭に入れていくのに最適です。
解説がそこまで詳しくないのが少々残念ですが、逆に解説ではなく問題集形式に特化した参考書が他にあまりないので、基礎を固めるのにとても役立ちます。
動詞活用対策に特化したものもあります!
参考書の使い方
私が留学前に行った勉強の順番は、以下の通りです。
スペイン語検定対策5・6級で文法固める
スペイン語検定対策の問題部分だけをもう一度やる
極める!スペイン語の基本文法ドリル×2周
つまり、同じ参考書を2周ずつやった、ということになります。
もしかしたら、2周以上やっていたかもしれません…!
退屈では?と思われるかもしれませんが、この2冊は情報が充実しているので、2~3周やってやっと情報が整理されてくると思います。
スペイン語文法を基礎から始めると、最初の頃はどうしても動詞の活用の暗記に時間を割くことになります。
覚えた!と思っても、時間が経つと忘れてしまっているのは、当然です。
そこで、一周終わったからと言って違う参考書に行くよりは、復習がてらにもう一周しておくと、後から新たしいことを学ぶときに、スムーズに頭に入る気がします!
もう少し上のレベルの人には…
直接法まではすでに勉強済み!もう少し上のレベルを目指したい!
という人には、同じシリーズがあるので、それがおすすめです。
スペイン語検定対策4級
極める!スペイン語の接続法ドリル
スペイン語学習の一つの山でもある「接続法」ですが、それに特化した問題集があります。
私はここまで到達する前に留学に来てしまいましたが、基礎文法ドリルと同じようにぎっしり問題が詰まっているので、ガシガシと力を付けたい人におすすめです。
初心者向けスペイン語参考書:単語編
続いて単語編です。
単語帳も文法書同様、簡単すぎるものはすぐに終わってしまってつまらないと思います。
そのため、単語数500~1000語くらいのものにまず取り組み、何周もして身に付いたら別の単語帳…という感じで進めるといいと思います。
キクタン スペイン語 入門編基本500語
受験期に英語を「キクタン」で覚えた!という人もいるのではないでしょうか?
キクタンにはスペイン語バージョンもあります。
そしてこの「入門編基本500語」では、不思議なリズムで一人称単数、二人称単数、三人称単数の現在形の活用を歌ってくれます。(笑)
スペイン語の語感やリズムに慣れることができるので、通勤時間に聞いていました。
かなり基本的な単語のみが網羅されていますが、勉強を始めた最初はこれをまず一冊暗記することを目標にしていました。
始まりはハードルが低い方がモチベーションを保ちやすいので、500語くらいでちょうどよかったです。
これなら覚えられる!スペイン語単語帳(1,000語程度)
キクタンの初級でもよかったのですが、なんとなくデザインが気に入ったのでこちらにしました。
カテゴリごとに単語がわけられているので、使用シーンを想定しながら単語を覚えていけるのが良い点です。
ちなみに「キクタンスペイン語初級1,000語」では、CDで過去形の活用を早口で読み上げるらしく、なかなかにカオスだそうです。
ちょっと聞いてみたい…
使える・話せる・スペイン語単語(2,000語程度)
留学前の単語暗記はほぼ上記の2冊のみで、この単語帳は補助程度に使用しました。
「使える・話せる・スペイン語単語」は、たぶん日―西単語帳で一般的に販売されている中では、最も語彙数が多いもののうちの一つなのではないかと思います。
本当に幅広い単語が載っているので、留学に来てからも単語強化に重宝しました。
ただ、初版が1999年ということもあり、「もうその表現しないのでは?」と思うような単語もたまに載っています。
スペインの昔の通貨Peceta=ペセタが載っていました(笑)
参考書の使い方
「キクタン スペイン語 入門編基本500語」と「これなら覚えられる!スペイン語単語帳」は、「スマ単」と呼ばれる単語暗記アプリを使用して覚えました。
単語帳だと持ち歩きが面倒、ノートだと順番を覚えてしまう。
でもデジタルのアプリだと、頭に入りにくい…
そんなわがままに応えてくれるのが、この「スマ単」!
一度専用のノートに記入し、それをスマホアプリから読み込むと、スマホで単語帳が作れるのです。
これなら通勤時間やスキマ時間にも気軽に行うことができるので、超おすすめです!
「使える・話せる・スペイン語単語」は、これの80%以上でも覚えられれば、かなり日常的な語彙は身につくと思います。
これから留学にいかれる方は、これを持っていくのがおすすめです。
1,000語程度だと、すぐに必要なくなってしまいますよ。
初心者向けのスペイン語参考書:読解編
文法と単語は語学習得の基礎とはいえ、ずっとそれだけでは飽きてしまいますよね。
そこでおすすめなのが、簡単な文章の読解を取り入れることです。
初心者なのにもう読解!?
と思った人もいるかもしれません。
これは個人的な意見ですが、文章を読む中で見る文法や単語は、参考書で見るよりも印象に残りやすく、吸収されやすい気がします。
早い時期から読解になじむことで、文法や単語の習得にもつながります。
ただ、いきなりニュース記事を読め!というのは無理な話。
ここでは、初心者でも取り組みやすい対訳付きのスペイン語参考書を紹介します。
名作短編で学ぶスペイン語
これ、とってもおすすめです!
基本的な文法をなんとなく学習し終え、実践的な文章を読んでみたい!という方は、ぜひこれを使ってください!
おすすめポイントは4つ。
・スペイン語の横にすぐに日本語が載っている
・難解な表現、特殊な表現に注釈がついている
・スペイン語ネイティブ(南米含む)の作品が読める
・順番ごとに内容が難しくなっていくので初心者でも読める
わからないところがあっても、日本語訳が隣についているので、疑問をすぐに解消できます。
また、文法参考書の堅い例文だけでなく、自然なネイティブの文章に触れられ、「スペイン語が読める!」という実感に繋がります。
短編なので、結構すぐ読み終わる!達成感!
幅広い難易度が含まれるので、中上級になってからも使えるのもポイント高いです。
スペイン語で味わう太宰治短編集
これは完全な個人の趣味ですが…(笑)
上記の小説同様、日本語とスペイン語の対訳が載った日本作品シリーズがあります。
私は太宰治が大好きなので、これ見つけた瞬間運命だと思って速攻購入しました。
太宰の世界観を知っているからこそ、「これ、スペイン語だとこう言うんだ!」と発見があり、訳すのが楽しかったです。
CDもついているので、通勤時間などにひたすらスペイン語を聞き、リスニングのトレーニングにしていました。
他にも、宮沢賢治、百人一首など、なかなかニッチな日西対訳が出ていますので、チェックしてみてください。
参考書の使い方
私は精読・全訳が好きなので、最初は日本語部分を隠し、全文をとにかく日本語に訳していきました。
つまずいたところがあっても、その場で日本語を見ることができるので、普通の洋書を訳すより何倍もハードルが低いです。
いずれも短編小説なので、「本を一冊スペイン語で読んだ!」という実感は、意外と自信になるし、楽しみながら読み進めることができます。
余談ですが、私は留学にこれらの本を持っていき、日本語勉強中のスペイン語ネイティブの友達に貸しています。
かなり喜ばれました!
まとめ:同じものを完全攻略するのが重要
参考書はたくさん目を通した方が力がつく!
と思われている方も多いかもしれませんが、個人的な感覚としては、一冊の参考書をきちんと身に着ける方が、後々の成長は早いと思います。
単語帳も同様です。
早く成長したいと思うと色んなものに手を広げてしまいがちですが、まずは基礎をしっかりと固め、段階的にレベルアップしていくのがよいのではないでしょうか。
以上、スペイン語学習におすすめの参考書でした。
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