「海外の大学院進学って興味あるけど、すごく難しそう。私には無理。」
と思っているあなた。ちょっと待ってください!
実は、大学を卒業して周りと同じように都内の企業に就職し、3年前まで「いつか結婚して仕事を辞めるのかな?」などとぼんやり考えながら過ごしていた筆者も、気付けばなぜか今年の秋から、イタリアの大学院に進学することになっていました。
このページを読まれているあなたも、もしかしたら「海外の大学院に行くにはどうしたらいんだろう?」とぼんやり考えているのかもしれません。
この記事では、ズバリそんな方に向け、実際に海外大学院に進学を決めた筆者がどのような理由で出願に踏み切ったか、ヨーロッパでの大学院のハードルが低さについて紹介したいと思います!
ヨーロッパ留学はハードルが低い?
「イタリアの大学院に正規留学します!」
と言うと、かなり大げさで、かなり大ごとのように聞こえますよね。
筆者は実は、 就職した際に「仕事を数年続けてもまだ大学院進学したい気持ちが残っていたら、真剣に考えてみよう」「海外の大学院ってどんな人が行くんだろう、かっこいいな」とは思っていたものの、まさか本当に自分が海外の大学院に行くことになるとは、夢にも思っていませんでした。
しかし実際に取り組んでみて思ったことは、ヨーロッパに関して言えば、海外大学院への進学のハードルは決して高くはありません。
理由を簡単にまとめると以下の通りです。
- ヨーロッパは修士進学が一般的
- 学費がとにかく安い
- 合格できる確率が高い
- 英語圏以外にも英語のコースがある
- 学生の年齢層が広い
海外大学院に興味があるけど、難しそうで勇気が出ない!という方に向け、これらの理由について1つずつ、簡単に説明したいと思います。
ヨーロッパは修士進学が一般的
はっきり言って筆者にとって最も影響が大きかった理由がこれです。
日本に比べて、ヨーロッパは学部を卒業した人の多くが修士進学します。
もしかしたら、筆者の周りの人が特殊だったのかもしれませんが、学部で卒業して修士に進学していない知り合いはいない気がします。
筆者は26歳の時に仕事を辞めて、スペインに語学留学し、結果的に2年半スペインに住んでいました。
スペイン語留学に関する記事はこちらからどうぞ。
日本だと、就職するには学位取得で十分な上、専攻によっては修士の取得がネガティブに働く場合もあります。(←これは本当に意味がわからないです。)
しかし、筆者がスペインで感じたのはヨーロッパでは「専門職に就くには修士取得が当たり前」ということです。
ヨーロッパの学生にとって修士進学が身近なのは、後述する学費の安さも関係していると思います!
とにかく、ヨーロッパの学生は「大学院に行って当たり前」という感じだったので、そんな友達の会話を聞いているうちに「彼らにできて私にできないわけないよな」と自然と雰囲気に巻き込まれ、院進を現実として意識するようになりました。
ヨーロッパの大学は学費が安い
先ほど、ヨーロッパは学費が安い!と言いました。
修士に限らず、学部もかなり安いです。
とはいえ、オランダや北欧、イギリス、アイルランドのように学費が日本と同じくらい、もしくはそれ以上の国もあるので、安い国・大学を見つけ出すことも重要です。
※オランダなどの一部の国ではEU市民に対しては格安でも、Non-EU市民に対しては別の料金を設定しているパターンがあるので要チェックです※
日本だと、国公立大学であっても大学院に2年間通うと学費だけで100万円くらいかかりますよね。
私立大学なんて、200万円、もしかしたらそれ以上かかるかもしれません…
学部の4年間だけでも厳しいという家庭も多い中、あまり“役に立たない”修士課程への進学に積極的になれない人が多いのも、納得です。
一方、ヨーロッパの大学はほとんどが公立で、国によってはかなり安い学費で大学院に通うことができます。
例えば筆者の進学先は、年間の学費が13万円です。
ド イツは国公立大学の学費無料の場合がほとんどです。
こんな環境にいるからこそ、ヨーロッパの学生たちは大学院進学に対して前向きで、気軽な姿勢でいられるのですね。
大学院に合格しやすい
でも大学院って、合格するためにたくさん試験を受けて、競争に勝たなければいけないんじゃないの?
と心配される方もいるかもしれません。
はっきり言って、入学するのはそんなに難しくありません!(笑)
これも国によりますが、ヨーロッパの大学は「入るのは簡単で出るのが難しい」というのが基本的なスタンスになっているようです。
日本の大学は入るのが難しいですよね…
ちなみに筆者はスペイン、イタリア、チェコなどの4大学、合計5専攻に出願し、一つを除きすべての大学から合格をもらいました。
いずれも、テストなどは一切ありませんでした。
それぞれの国や、大学、専攻によって募集要項は異なりますが、基本的に必要な資格は語学試験の結果のみでした。
その他には、チェコの大学への日本の学部時代に書いた卒論の英訳(これはキツかった(笑))の提出が求められ、イタリアの大学では英語でのオンライン面接がありました。
語学力に関しては、多くの大学がB2以上を要求しており、ドイツやベルギーの大学ではC1以上の場合もあります。
ドイツのとある大学は「英語C1+ドイツ語B2+他の欧州言語A2」を条件にしていました…きびしぃ…
英語での大学院を受けるためには、主にIELTSやTOEFLなどの試験を受ける必要があります。
筆者が進学した大学はIELTS 6.5を条件にしており、なんとかギリギリ6.5を取得することができました(笑)
IELTS対策は少し値段が高いですが、公式の問題集がおすすめです!
日本で発売されているものは問題のレベルがやや簡単に感じ、公式問題集を解いたときに難しすぎてびっくりしてしまいました。
なにはともあれ、語学さえ準備しておけばあとはなんとかなる、という印象です。
まれに学部時代の教授からの推薦状などが条件になる大学もあります。
英語圏以外にも英語の修士がある
ここまで記事を読んでくださった方で、もしも、
ヨーロッパってアイルランドとイギリスしか英語圏がないのに学費が高いなんて…英語しか話せないから、私には無理だ…
と思っている方がいたら、心配はいりません!!!
アイルランドとイギリス以外にも、英語のコースはあります!
実際イタリアに進学する予定の筆者は、イタリア語は全くの初心者です。
このサイトを通じて検索を行うと、英語で開講されている修士課程を検索して絞り込むことができます。
masterstudies: Search Best Masters Degrees 2021/2022 – 8005 Masters Programs available (masterstudies.com)
もともとスペインに住んでいたので、スペインの大学の情報収集は比較的簡単にできたのですが、チェコとイタリアの大学院に関しては、このサイトがなければ存在さえも知らなかったと思います(笑)
方法は簡単で、専攻したい学問、予算などを指定して検索するだけ!
出願期限、必要語学レベル、学費、生活費など、知りたい情報がかなり詳しく掲載されているので、気になる人は一度検索してみてください。
意外と条件に合う大学が、見つかるかもしれません!
ヨーロッパの大学院生は年齢層が広い
最後に、ヨーロッパでの大学院進学のハードルが低いことの理由に、年齢層の広さが挙げられます。
もしあなたが今大学生で、お金がないから就職してお金を貯めてから海外修士に挑戦しようと考えているなら…
もしあなたが今社会人で、一度は就職したけどもう一度学びなおしたい、新しいことに挑戦したいと考えているなら…
年齢は全く何の足かせにもならない!と声を大にして言いたいです。
奨学金はたま~に年齢制限があります(笑)
筆者のスペイン人の親友のお母さんは、50代で現役大学生です。
もちろん、修士となると25歳前後の人が多いかもしれませんが、30歳以上の人も普通にいます。
友だちになれば、年齢は関係ありません。むしろ、年齢を知らないまま仲良くしている友達もたくさんいます。
もう歳だから…なんて考え方、絶対にしないでください!!
筆者は今年29歳になる年齢です。高校の友達はみんな結婚して子供がいます。
でも私はここから修士に挑戦しようとしています。
幸せな人生を送るためには、自分の本当にやりたいことに挑戦するしかないと思います。
まとめ:海外での大学院進学は意外と遠くない!
海外大学院進学というと、夢のまた夢…という気持ちになる人もいると思います。
でも、ヨーロッパに関して言えば、大学院進学はそこまでハードルが高くないということを紹介したく、この記事を書きました。
もちろん、大前提として、語学力は必要です。
しかし、それ以外の部分に関しては、時間をかけて準備すれば、受かることはそこまで難しくない、と言えると思います。
(卒業できるかはわかりません(笑))
ここに書いた内容は、あくまで筆者が調べた範囲での話なので(しかもヨーロッパといえど広い)、気になる方はぜひご自分で条件や方法について調べてみてください!
以上、海外大学院進学のハードルが低い5つの理由でした。
コメント
初めまして。
ヴェネツィア大学で哲学文化遺産の修士課程を履修したいと思っている者です。
こちらのブログ大変参考にさせていただきました。
私は現在薬剤師として働いており、来年度出願を考えているのですが、学士を取得した学部と全く専攻が違うため、合否に影響があるのではないかと心配しております。
現在大学にメールで訊いているところなのですが、ご存じなことがあれば教えていただけると幸いです。
突然コメントにて失礼致しました。
お返事が遅くなってしまい申し訳ございません。。。
人文学系の修士の場合、学士は合否に影響が出ると思います。
私が受験した大学院では、オンライン面接の際に「あなたの場合は前の専攻が今の専攻に近いから大丈夫」的なことを言われた記憶があります。
つまり、全然違う専攻でもアプライしている人が結構いたということだと思います。
私は美術史専攻ですが、デザイン専攻や建築専攻のクラスメートがおり、多少は関連しているものならチャンスはあるのかな?と感じます。
ただ、募集要項に特になにも書かれていないなら絶対にチャレンジした方がいいと思います!
遅くなってしまったのでみてもらえるかわかりませんが、お役に立てれば…。
はな