共産主義のイメージが変わる!?ポーランド人民共和国博物館【ワルシャワ】

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旅行:ポーランド
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はな

2019~2021年までスペインで語学留学。2021年秋からはイタリアで美術史修士課程。スペイン語 Dele C1, 英語 IELTS 6.5。社会人留学、語学学習ときどき旅行についてまとめています。趣味は美術館・教会巡り、ポストカード・古紙幣収集。

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ワルシャワ観光の計画を立てている人の中には、どんな見どころがあるのだろう?と思っている人も多いのではないでしょうか。

正直ワルシャワはポーランドの古都クラクフや、他の中欧の首都プラハブダペストに比べて観光におすすめの街!と言えるわけではありません。(ワルシャワにはワルシャワの魅力がありますが…!)

今回の記事では、そんなワルシャワで私が訪れた観光スポットの中で、ダントツで楽しかった「ポーランド人民共和国博物館」についてご紹介します。

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なぜか情報が少ない地味な博物館

中欧方面への長期旅行中、ワルシャワに到着したはいいものの、ガイドブックもなし、予定もなし、なにをしようかな~とフラフラしていたところ、宿で知り合ったブラジル人の女の子に「良かったら一緒に行かない?」と誘われていったこの博物館。

日本語で情報を調べても絶望的に情報が少なく、どう調べてもプラハの「共産主義生活博物館」にたどり着いてしまう始末。

そのブラジル人の女の子も、他の旅行客におすすめされたようです。

することもないし、行ってみるかぁ

と、気軽に訪れたのですが、ここ、意外と面白かったんです!!!

ポーランド人民共和国博物館:歴史

調べてみたところ、この博物館自体の歴史はまだ浅く、2014年にオープンしたばかりとのことでした。

共産主義は、ポーランドの歴史を語る上で避けては通れないものでありながら、特に第二次世界大戦の傷跡の深かったワルシャワでは、そちらにフォーカスした施設が多く建てられました。

そこで、共産主義時代の政治イデオロギーや批判的な視点ではなく、シンプルに当時の生活の様子を残すための博物館を建てることを目的に、この博物館がオープンしました。

ソ連の崩壊は1991年ですので、そこから23年間が経過し、「共産主義」という枠組みの中の生活が、「当たり前の日常」から「歴史」という認識に変わったタイミングだったのだろうと、個人的には想像しました。

ポーランド人民共和国博物館:アクセス

立地は悪くないのですが、なにせわかりづらいです。

看板が出ていることもありますが、目印は扉のロゴです。

事前情報なしにフラッとたどり着くのは、ほとんど不可能だよ。

入り口は普通の家の入り口くらい小さく、普通の建物の二階のワンフロアのみの、小さな博物館です。

チケットを購入後、二階へ階段で上ります。

無料のオーディオガイド(英語)が借りられるので、申し出ましょう!

何も言わないと、何ももらえません。そしてこのオーディオガイドはカセット式です。(共産主義…!)

Museum of Life under Communism
営業時間
土~木 10:00-18:00
金曜日 12:00-20:00
※営業時間は変更になる可能性があります。
詳しくはこちらのページhttps://mzprl.pl/wizyta/?lang=enをご参照ください。
料金
通常 18Pln(約510円)
割引・団体 12Pln(約340円)
※団体の場合は事前にEメールでの予約が必要です。
公式サイト 

ポーランド人民共和国博物館:広告

階段をあがってすぐに見られる展示は、当時の新聞や広告です。

もちろんポーランド語なので、全く読めないのですが、共産主義政権下の人々が、どのような宣伝を受けてきたか、当時の様子を少しだけ感じることができます。

当時の国の状況を示したような教科書のような展示もありました。

共産主義下では特に、「生活がよくなっている」という類のプロパガンダは非常に重要な意味を持っていたのかなぁと個人的には思いました。

そしてなにより、これらのデザイン、とっても可愛くないですか?

共産主義と言うと、赤い旗や「鎌と槌」のマーク、ソ連兵のモチーフなどのイメージが強いですが、ここにあるもののデザインは、レトロ&ポップで、どれも魅力的です。

ポーランド人民共和国博物館:日用品①

最初の方のパートでは、レコードなどを中心とした電子機器の展示があります。

共産主義時代にポーランドで使用されていた紙幣

当時の仕事の様子を思い起こさせるタイプライターとライトスタンド

そもそもレコードやラジオというもの自体が、今の20代や若い世代には新鮮なものなので、ここですでにレトロな感覚があります。

当時の新聞記事も展示されています。
こちらはスポーツに関する記事の特集。

ポーランド人民共和国博物館:日用品②

展示の中でも、一際目を引く、カラフルで可愛らしいこちらのゾーンは、包装紙や買い物袋!

シンプルだけど、優しい色使いが素敵…。

文房具ゾーンです。

当時の人たちは、こんなものを使って勉強をしていたんですね。

ポーランド人民共和国博物館:日用品③

石鹸などの生活日用品のゾーンです。

缶詰、香水、食料品など、様々なもののパッケージが展示されています。

どれも本当におしゃれなデザイン。
現在の日本でそのまま売ったら人気がでるのでは?

缶詰類。

ポーランド人民共和国博物館:部屋レプリカ

この博物館には、当時使われていたものの展示の他に、生活を隅々まで再現した部屋が用意されています。

当時の一般的な家庭の様子を垣間見ることができます。

写真は全部ブラジル人の女の子が撮ってくれたよ

リビング。

キッチン。置かれている食器類も、とっても可愛い!

ここは別エリアになりますが、軍人?として働いている人の気分になることができる場所。

受話器をとるとポーランド語でなにかを話しているのが聞こえます。

(意味は、わかりませんでした。)

ポーランド人民共和国博物館:車・公衆電話

さらに奥に進むと、共産主義時代に利用されていたであろうが展示されています。

この車、中に乗り込むことができるので、写真を撮りたい人はぜひ!

現在では街中で見かけることはほとんどなくなってしまった公衆電話

これも共産主義時代の公衆電話のレプリカです。

受話器をとると、ポーランド語が聞こえてきます。

(なお、内容は…)

まとめ:穴場スポットだけど、行く価値あり!!!!!

共産主義」と聞くと、なんだか私たちにとっては遠い世界のことのようで、きな臭いイメージすら持ってしまう人も多いと思います。

そんな人には特に、このポーランド人民共和国博物館に行ってみてほしいです。

歴史の教科書には載らない、市民のリアルな生活の様子を感じることができ、あなたの「共産主義」のイメージもきっと変わります。

決して大きな博物館ではないですが、中欧旅行の中でも印象に残っている観光スポットの一つになりました。

ワルシャワを訪れた際は、ぜひ足を運んでみてくださいね!

以上、ポーランド人民共和国博物館についてでした。

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