スペインで最初に新型コロナウイルスに関する外出禁止令が出てから、本日で36日が経ちました。
今回の記事は、現在スペインのバレンシアに住んでいる筆者が街の状況や今感じていることを日記のような形でまとめたものです。
最新版はこちら。
ちなみに初回は2020年3月20日、次が4月2日にも同じような記録を残しているので、今回は三度目の記録ということになります。
4月20日スペインのコロナ感染者状況
スペインにおける感染者の現状は、以下の通りです。
陽性者数 200,210人
死亡者数 21,852人
回復者数 80,587人
2020年4月19日スペイン時間21:00現在
引用元:“Situación de COVID-19 en España”,Gobierno de España
前回筆者がこの記事を書いたときに報告した数字は以下の通りでした。
陽性者数 110.238人
死亡者数 10.003人
回復者数 26.743人
※2020年4月2日13時時点
つまり、この18日間で感染者数と死亡者数は2倍近くになりましたが、一方で、回復者数も3倍近くになったということになります。
スペインの人口は4,600万人程度なので、1,000人中4人が感染している(と検査で確定している)ことになります。
コロナによる外出禁止、3度目の延長
新型コロナウイルス対策で、初めての外出禁止令がスペイン国内で出されたのは、3月16日でした。
そこから、すでに三回の延長が発表されており、今日は36日目です。
外出禁止 | 開始日 | 終了予定日 |
初回 | 3月16日 | 3月29日 |
2回目 | 3月30日 | 4月12日 |
3回目 | 4月13日 | 4月26日 |
4回目(現在) | 4月27日 | 5月9日 |
最初の「外出禁止令」が発令された際は、二週間も外出られないの、つまんないね~という雰囲気がありました。
でも、延長が繰り返されるうちに、「どうせまた延長されるだろう」「まだ危険だから外出禁止を解除すべきでない」というような空気に変わっていった気がします。
スーパーは以前より安定
世界各地で新型コロナウイルスの流行が報じられたとき、多くの街のスーパーから食料品や生活必需品の買い占めが起こりました。
スペインも一時はスーパーからトイレットペーパーやお肉、野菜までもがなくなる事態が発生しましたが、外出禁止3週間目以降からかなり安定しました。
アルコール消毒なども、またお店に並び始めています。
マスクは相変わらず手に入らないようです。
仕事に復帰する人も
スペインでは、対面でお客さんを持たない職業の人は仕事を再開できるようになり、以前に比べて街に人が増えたように思います。
とは言え、ほとんどの人が今も家にこもっている状態なので、外にいる人は買い物か犬の散歩のみのようです。
次回の外出禁止令の終了予定日(すでに何度も延長されているのであまり信じられませんが)の5月9日からは、少しずつ制限の解除が進められるのではないかと考えている人も多いです。
スペインでは失業者が激増
観光によって経済がかなり支えられていたスペインでは、今回の長期的な外出禁止による経済的打撃はかなりかなり大きいです。
とにかく、たくさんの人が失業したり、一時解雇の状況になったりしています。
そもそもスペインでは雇用に対する感覚が日本とはかなり異なり、結構簡単にクビになります。
筆者の友人の会社では、社長と気が合わないとすぐにクビになってしまうそうです。
そんなわけで、会社の経営状況が悪くなったら解雇、というのはまあよくある話らしいのですが、今回のコロナによる経済の完全なストップにより、多くの人が解雇されることになりました。
もともとスペインの経済状況は芳しいものではなく、若者の失業率の高さが問題になっており、「でも、数年前よりはよくなった」という声がちらほら聞こえ始めていたところでした。
正直、スペイン経済が受けた打撃の大きさは計り知れません。
クリスマスまで飲食店封鎖?
まだ決定ではあえりませんが(2020年4月20日現在)、スペインではクリスマス期間までは、自粛期間がなんらかの形で続くだろうという政府発表がありました。
具体的には、飲食店(レストラン、バル含む)はクリスマスまでは休業の可能性も。
日本でも、飲食店やアーティスト系フリーランスが、収入が途絶えてしまったために廃業になったり活動が続けられなくなったりするニュースが流れています。
ただでさえ余力のなさそうなスペイン経済で、クリスマスまで休業になったら、みんなどうなってしまうんでしょう…。
日本に帰る飛行機はまばら
4月後半はほとんど飛んでいなかった日本への飛行機も、5月以降は多少便が増えることになりました。
領事館によれば、スペインから帰るための方法としては、ロンドン経由、アムステルダム経由、もしくはドイツ経由のパターンがあるとのことでした。
いずれも本数はかなり少ないですが、あることにはあります。
特に5月10日ごろからヨーロッパでも徐々に規制緩和が始まる可能性があるので、帰国を検討されている人は確認してみてください。
万が一、ヨーロッパから帰国を検討されている方がいれば、飛行機の予約は以下のことに注意してください。
・スカイスキャナーにはキャンセルされた飛行機も掲載されている
・代理店を通さず航空会社に直接予約を入れる
・到着後の移動手段(レンタカーか自家用車)と、2週間の隔離場所の確保
まとめ
状況は少しずつ良くなっています。
というか、正直スペインでは、起こりうる限りの最悪の事態がすでに起きてしまっています。
感染者が爆発的に増え、医療崩壊、外出禁止、経済停滞、失業者増加。
現地の人は、今はとりあえずどうすることもできないから家に留まって様子をみている状態ですが、今後の不安はかなり大きいことは間違いないと思います。
コメント