2020年3月20日現在。在住者がコロナで封鎖中のスペインの現状をリポート

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スペイン留学
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はな

2019~2021年までスペインで語学留学。2021年秋からはイタリアで美術史修士課程。スペイン語 Dele C1, 英語 IELTS 6.5。社会人留学、語学学習ときどき旅行についてまとめています。趣味は美術館・教会巡り、ポストカード・古紙幣収集。

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スペインに友達がいるけど、現状はどうなっているの?
暗いニュースばかりだけど実際のヨーロッパの状況って?

と思っている方もいると思います。

新型コロナウイルスの影響で、ヨーロッパは正直てんやわんやです。

いまやヨーロッパのみならず、世界中が外出禁止を進めている現状ですが…

ざっくりとこの一週間で、スペインに起きた変化を書いていきます。

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毎日コロナコロナで疲弊中

毎日コロナウイルスのニュースばかりでうんざり…そんな人も多いと思います。

筆者もぶっちゃけもう疲れました。

しかも、この記事を書いているのが2020年3月20日なのですが、この一週間で状況はすべて変わりました。

そのため、いまこの記事を書いたとしても、すぐ情報が古くなってしまうと思います。

なので、公式の最新情報に関しては、外務省やスペイン政府が発表しているものを追っていただきたいと思います。

では、なぜ私がこの記事を書くかというと、理由は二つあります。

一つ目は、公式の発表やニュースでは報道されない現地での生活を気にしている方がいると思ったから。

そういった方に向けて、なるべく鮮度の高い情報を発信するのが、スペインに残る自分にできることだと思いました。

二つ目は、あまりに状況が毎日変わるので、現時点での状況、自分たちの心情などを記録に残しておきたいと思ったから。

ちなみに3月15日に外出禁止令が発令されたため、本日は外出禁止発令から6日目ということになります。

コロナによる非常事態宣言、生活が一変

3月14日に新型コロナウイルスのために非常事態宣言が発令され、16日(月)から生活必需品の購入や病院に行く以外の外出が禁止されました。

私が住んでいるバレンシアという街は、実はこの時期が一番観光客の多い時期なのです。

なぜなら、スペイン3大祭りのひとつでもある「火祭り」が開催されるから。

3月15日から19日までの5日間は、毎年多くの人でにぎわい、みんなで歌って踊る素敵なお祭り期間になる予定でした。

実は、この「火祭り」の中止も、前々から決定されていたわけではありません。

3月上旬までは実行の予定で計画が進んでおり、街に雰囲気もかなり穏やかでした。

「日本ではコロナウイルスが原因でイベントが軒並み中止になっているけど、スペインは大丈夫?」

とスペイン人の友達に聞いたところ、

そんなことより火祭りがないバレンシアなんて考えられないよ~!

と、わりとのんきな会話をこの頃はまだしていました。

火祭りの中止が決定になり、ニュースになったのは、3月10日

このとき、多くの人が悲しみましたが「まあ仕方ない」という感じでは、まだまだのんびりした空気でした。

それから「非常事態宣言」がされる3月14日までの間、ニュースでは毎日の新型コロナウイルス陽性者の数、死亡者の数が爆発的に増えているのという報道が続きました。

大学が休校になったり、閉まっているお店が増えたり、街から人の姿が減ってきましたが、それでもまだ普通の毎日。

それが突然、「家から出てはいけない」というかなり緊迫した状況にまで転換してしまったのです。

3月16日からは、「病院、犬の散歩、生活必需品の購入」以外の外出は禁止になりました。

期間は2週間、と言われましたが、もっと長引くのではという声もあります。

こんな風に、じわじわ予兆はあったものの、まさかたった一日二日で、ここまで状況が変わるとは、誰もが予想していませんでした。

外出禁止ってどんなレベル?

「外出禁止」と言っても、どの程度外に出られないのか、想像がつかない方もいつかもしれません。

友達と近所のカフェ、NGです。

近くの公園で読書、NGです。

建物の共有スペースの屋上でたばこ、NGです。

基本的に、家の外の人との接触の可能性がある行動は、すべて禁止です。

かなり厳しいですよね。

出ようと思えば、出られないことはないのです。

例えば、買い物

私はだいたい一週間に1~2回程度は買い物に行くので、家にはそこまでたくさんの食料を備蓄しているわけではありません。

特に野菜やフルーツを中心に摂取している私は、「買いだめ」はあまりできません。

そのため、買い物には普通にいきます

ただし、一人でしか行けません

スーパーで知り合いに会っても、ドスベソス(ほっぺにキスをする挨拶)はもちろん、立ち話をすることも禁止されています。

みんな、必要なものだけを足早に購入して去っていく感じです。

とはいっても、スーパーはなかなか空っぽなので、必要なものが買えるときと買えないときがあります。

スーパーにものはある?

コロナ騒動によって、日本のスーパーでは、もっぱらトイレットペーパーとマスクが売り切れてしまっているというニュースを見ました。

スペインでも、日本より少し遅れて買いだめが始まりましたが、トイレットペーパーやマスク(スペインにはマスク文化がないのでそもそもあまり売っていません)だけでなく、食材や日用品など、ありとあらゆるものが欠品していました。

しかも、国民的スーパー「メルカドーナ」でだけ…

スペインの最大手のスーパー「メルカドーナ」は国内での圧倒的シェアを誇っていますが、なぜかこのスーパーでだけ買い占めが起こり常にすっからかんの状態が続いています。

パスタやお米類が大量に売れるのはわかりますが、野菜、果物、お肉、卵までもが売れるのがよくわかりません。

しかも、継続して欠品が続いているのです。

食べる量は変わらないのになぜ…と疑問に思います。

とにかく、「なにも買えない」というわけではありません。

しかし、なんでも手に入る、どこでも買い物ができるという状況ではないので、不便です。

あと、いつも安心して供給されている食材の棚が空っぽの状態をみると、シンプルに精神的にきついです。

まさか、いつもいっぱいにおいてあるお肉の棚が、空っぽになるなんて、想像したことがなかったので。

物流は平常通り動いているので、モノが届かなくなることはないと思います。

でも、これもどうなるかわかりません。

ここまで急激にいろんなことが変わってきたので、もう次の展開を楽観的に予想するのはやめたほうがいいのかもしれないと思うようになりました。

他の留学生の対応

日本からスペインに来ている留学生は、大学からの引き上げ命令や、奨学金の停止などを受け、日本へ帰国する選択をした人が多いようです。

もちろん日本だけでなく、筆者の知り合いの外国人の友達も、ぞくぞくと国に帰っています。

筆者の住むシェアハウスは、学生向けのアパートメントなので、海外からの留学生が非常に多いです。

住人は、以前は40人近くいたと思いますが、今は半分、もしかしたらそれ以下かもしれません。

筆者のシェアハウスの同居人だったイタリア人の女の子も、授業がオンラインになった上、スペインにいるのもイタリアにいるのも状況的に大差ない、ならば親元で過ごしたいということで帰国してしまいました。(彼女は南部出身)

早めに決断して帰国した組はかなりスムーズでしたが、3月16日以降に飛行機をとった人の中には、フライトがキャンセルされたり、空港が封鎖されたり、刻一刻と厳しくなる世界の対応に翻弄され、苦労している人が多いように感じました。

今から帰ろうと思っても、もしかしたら飛行機がないかもしれません。

一度日本に帰ってしまったら、ヨーロッパに戻ってくるのは、現状、非常に難しいです。

コロナ対応中の医療従事者へ毎日拍手

日本のニュースでも取り上げ得られているらしいですが、スペインでは、20時にみんなで外に向かって拍手をするというムーブメントが起こっています。

これは、24時間体制で働く医療従事者に向けた労いの意を表すために始まりました。

最初聞いたときは何事かとびっくりしましたが、今では毎日20時が楽しみです。

毎回様々なアレンジが加わり、窓から歌を歌ったりスマホの光を空に向けてゆらしたり、スペインらしい陽気さと一体感を感じられる瞬間です。

家の中にこもりっきりになっている私たちにとっては、一人じゃないんだ」と心強く思える瞬間でもあります。

まとめ:コロナの収束を祈るのみ

状況は日々変わります。

先週一週間の経験から、今あるものが、来週もまだあるとは思わないほうがいいと感じました。

ただ、外出禁止に踏み切ったことで、人と人との交流は減り、ウイルスが広まることも減ったはずなので、状況がよくなることを願って経過を見守ります。

現在スペインにいる日本人の方で心細い!という方は、ぜひブログからコメントください。

何も力になれないかもしれませんが、情報共有・話し相手くらいにはなれますので。

#ESTEVIRUS LO PARAMOS UNIDOS!

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