留学に行った人の話を聞いたり、SNSの投稿を見たりすると、どれもキラキラしたものばかり!
私も海外に行けば、同じようにキラキラ生活が待っているのかな?
と期待に胸を弾ませている人も多いはず。
実際、全体で見てその留学体験は素晴らしいものになるとしても、辛いことや、悩んだことは誰にでもあるもの。
ただ、留学に来ている人が発信しているのは海外生活のキラキラした面だけ…そんな可能性もあります。
そこで今回の記事では、社会人4年目で仕事を辞めてスペインに留学に来ちゃった筆者の、「ガチで辛かった7つのこと」を赤裸々にご紹介します。
留学の辛い体験①:言葉が通じず嫌な顔をされた
これは誰しもが通る道…だと思うのですが、言葉ができないうちは、それが原因で意地悪をされることもあります。
カフェやスーパーでも買い物でも、忙しいときに言葉が通じずもたもたしている人がいたら、店員さんもイライラしてしまいますよね。
筆者の場合、スペインについて間もないころはまだ言葉がそこまで離せなかったので、「早くしてくれよ」という感じで不機嫌な接客をされることが多く、毎回へこんでいました。
自分にとって初めて海外に住む経験だったので、その不機嫌が、「アジア人差別」なのではないか?と勘ぐってしまうのも、地味に堪えていました。
この街に住み始めて一年ちょっと経った今は「あの店員さんめっちゃ態度悪いな!」と、相手に怒りの感情を持てるようになりましたが、最初の頃は「私、なにか悪いことしたかな」と、毎回自分に原因を探してしまっていました。
しばらく経って気づいたことは、そもそもスペインの接客は日本の接客とは異なり「ニコニコ愛想よく」ではなく、必要最低限のやり取りをするだけ、ということです。
笑顔でめっちゃノリノリの接客をしてくれる人もたくさんいます!
ただ、働いている人が笑顔じゃないからと言って、それにはなんの意味もありません。
留学の辛い体験②:同居人にいじめられた
なかなか辛かった体験の一つに、一緒に住んでいた同居人にいじめられたというのがあります。
いじめられたと言っても、ものを壊されたり暴力を振るわれたりするようなものではなく、シンプルに無視されていました。
この同居人は40代のスペイン人女性で、しばしば奇怪な行動をとっていたことから、筆者の住む学生寮の中でもやや浮いた存在でした。
こちらとしては普通の同居人としての関係を築きたいと思っていたので、共有スペースで顔を合わせるたびに挨拶をしていましたが、完全無視。
その割に、筆者が台所で料理をしていると必ず出てきて後ろで文句を言ったり、ため息をついたりしてプレッシャーをかけてきました。
原因は私が彼女ののろけ話を聞かなかったこと(深夜0時に部屋のドアをガンガン叩いて恋バナをしようと言ってきた)だったのですが、嫌がらせは2か月ほど続き、結局最後は引っ越しをすることに決めました。
結果的に、新しい家の同居人は非常に優しくいい子たちだったので、引っ越して本当に良かった!と思いました。
留学の辛い体験③:お金が割とガチでない
これは筆者だけ…ではないと思います。
いや、私ほどお金がない人もそうそういないかもしれませんが…!
大学生で留学に来ている子の中には、バイト代を一生懸命貯めてきた!という子も結構いて、お金がない中で自炊や節約を頑張って過ごしている人が多い気がします。
筆者の場合、一年間の留学のつもりでスペインに来ましたが、半年間の延長を決めたため、お金はかなりカツカツで生活しています。
社会人を経験している分、「働いている頃の私だったらこれ絶対お金で解決していたな…」と思うシーンが多く、そのギャップが息苦しく感じるときが多々あります。
代わりに、お金をかけなくても楽しいことはたくさんあるんだな、ということをスペインに来て学びました。
ただ、やはりお金は潤沢にあればあるほどいいな、と思います。
なにかトラブルがあったときに、資金がないと身動きが取れなくなってしまうし、お金があるほど、選択肢は広がります。
海外では時として、「安全をお金で買う」という勇気も、非常に大事になります。
留学の辛い体験④:周囲が結婚・出産していく
これは社会人留学ならでは、かもしれません。
大卒後に働いてから留学している身としては、SNSを開けば結婚式の投稿や、子どもに関する投稿に埋め尽くされており、自分の人生と、周囲の人生に大きなギャップが生まれていることを痛感します。
自由で気ままな学生という身分が楽しいものの、同級生が人生のステップを着実に進んでいることに対する焦りを感じることもあります。
自分は自分の道を進む!と決めていても、本当にこれでよかったのか…と悩むこともないわけではありません。
「楽しそう!頑張ってきて!」と応援してくれる人もいれば、「いい歳して気楽でいいね。いつまで遊んでるつもり?」と足を引っ張ってくる人もいました。
学生の方でも、「休学したら他の人から一年遅れるよ」「就活遅れて大丈夫?」などのプレッシャーを感じることもあるかもしれません。
SNSやインターネットで簡単に日本との繋がれる今の時代だからこそ、留学先での出来事だけでなく、日本の知人からの目線や周囲の声に傷つけられることもあります。
留学の辛い体験⑤:日本食材が手に入らない
日本の味がすぐに食べられない、というのは、意外と精神的なダメージを受けます。
特に、ネットなどでふと日本食の写真を見てしまったときに「ああ~ラーメン食べたい~」という激しい衝動にかられます。
海外でもラーメンくらい食べられるのでは?と思われる方も多いと思いますが、日本から物理的に離れれば離れるほど、味も遠く離れていきます(当社比)
筆者の住んでいるスペインのバレンシアという街はそこまで大きくはないものの、そこそこ都会なので、日本食レストランはあります。
しかし、ほとんどの「Sushi」にはアボカドが入っているし、ゴマがかかっているし、甘いソースやピリ辛ソースがかかっています。
高級な日本食レストランに行けば、かなりのクオリティが期待できるのですが、その分お値段も…という感じで、筆者は家で粛々と日本食を自炊しています。
日本から持参した調味料(こちらでは手に入りづらいものは特に)が日々減っていくのを、身を割かれるような思いで眺めています(笑)
留学の辛い体験⑥:トラブル時に家族に会えない
今回の新型コロナウイルスの騒動の際に、真っ先に想ったのはこれでした。
例えば日本国内に住んでいれば、災害や病気などのトラブルが起きても比較的すぐに駆けつけることができると思います。
しかしスペインから日本に帰ろうと思うと、少なくとも14時間はかかってしまいます。
今回のように空港が封鎖されたり、簡単に国家間の行き来ができなくなってしまうと、家族のことが心配でも簡単には会うことはできないです。
これほどの混乱が今後起こりえるのかはわかりませんが、なにかあったときに非常に身動きの取りづらく、弱い立場に立たされることになるということを実感しています。
留学の辛い体験⑦:「你好」と声をかけられる
辛い体験というか、海外旅行をしたことがある人は誰でも経験をしたことがあると思いますが、道端で「你好(ニーハオ)」と声をかけられることは非常に多いです。
ニーハオだけでなく、普通に「Hola(スペイン語の挨拶)」と男性に声をかけられることも多いです。
それは筆者が女だからというのももしかしたらあるのかもしれません。
しかし、もし私が白人の女だったら同じことをするか?と、どうしても思ってしまうのです。
まず、そもそもアジア人はかなり幼く見られるので、それで舐められている可能性もあります。
中国人の人口が多く、「アジア人=中国人」という認識があるのは理解できるのです。
ただ、それを勝手にジャッジして、しかもアジア人だから道端で声をかけてもいいだろうと思っていることが、なんとなく不快です。
「そんなことないよ、ただ君と話したいだけだよ」と言う人もいます。
しかし!もし道端でスペイン人男性に「Bonjour!あれスペイン人なの?髪も目の色も明るいからフランス人かと思ったよ」と言ったらたぶんキレられるんだろうなと思います。
筆者の住む町は人種差別がほぼないと言っていい街です。
「声かけられたくらいで怒らなくても…」と思われる方もいるかもしれませんが、夜間に知らない人に声をかけられるのは普通に恐怖ですし、見た目で相手をジャッジする行為は失礼だと思います。
差別が少ないと言われている国や街でも、このようなことは日常的に起こります。
まとめ:辛いこともたくさんある。だけど…
ここまで留学の辛いことをご紹介してきました。
シェアハウスで他人と暮らしたり、言葉の通じない環境で生活したり、慣れないことに挑戦するときには、苦労はつきものです。
でもそれがかすんでしまうくらい、たくさんのものを得られるのが留学です。
筆者は、これだけイヤな体験をしても「留学に来て本当によかった」と毎日思っています。
ただ、辛いことをため込んで無理をするよりは、しんどい時は周囲に相談したり、家族に電話したりしながら乗り越えていくことが大切だと思いました。
以上、留学で辛かった7つのことでした!
コメント