どこ行けばいい?3か国6都市のクリスマスマーケットの特徴を比較!

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旅行:チェコ
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はな

2019~2021年までスペインで語学留学。2021年秋からはイタリアで美術史修士課程。スペイン語 Dele C1, 英語 IELTS 6.5。社会人留学、語学学習ときどき旅行についてまとめています。趣味は美術館・教会巡り、ポストカード・古紙幣収集。

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本場、ヨーロッパのクリスマスマーケットに行ってみたい!
クリスマスマーケットといえばやっぱりドイツ?
全部はいけないから、おすすめの都市を教えてほしい!

そんな方のために、3か国6都市のクリスマスマーケットを巡った筆者が、それぞれの都市のおすすめポイントと特徴を比較、ご紹介していきたいと思います!

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クリスマスマーケットとは

今では冬になると世界中で開催されるクリスマスマーケット

日本でも、至るところで毎年行われていますよね。

実はその歴史は古く、後期中世にまで遡ります。

起源は、当時のヨーロッパのドイツ語圏を中心に、東部フランスを含む神聖ローマ帝国で行われたキリストの生誕を祝う習慣とされています。

今回筆者はこのクリスマスマーケット巡りをするためだけに、シュトゥットガルト→ストラスブール→コルマール→ニュルンベルク→プラハ→ドレスデンの順番で10日間かけて周遊してきました。

世界最大級のクリスマスマーケット【シュトゥットガルト】

シュトゥットガルトとは

シュトゥットガルトはドイツ南西部の世界都市です。

13世紀ごろから都市特権を獲得し、拡大しましたが、一時は17世紀に起きた三十年戦争が原因で荒廃してしまったという歴史があります。

その後工業化が進み、現在のような大きな都市に成長しました。

フランスとスイスの国境に近いことから、ヨーロッパ評議会のあるフランス・ストラスブールやスイス・チューリッヒへも車でアクセスできる立地にあります。

クリスマスマーケットの特徴

駅から歩いて進んでいくと、まず広場にモダンな雰囲気のクリスマスマーケットが見えます。

ここは、比較的新しいエリアのようで、子ども向けの乗り物や、スケートリンクなども用意されています。

このエリアを抜けてさらに奥に進むと、伝統的なクリスマスマーケットエリアに到着します。

これまでのエリアに比べて、クリスマスオーナメントなどの伝統品が多く販売され、マーケット全体の雰囲気もより格式高いものになっています。

屋台と屋台の間が狭いので、大きな荷物を持って移動するのは大変です。

筆者は30Lのバックバックを背負っていくはめに…(笑)

露店ごとの屋台装飾も見事で、それぞれに個性があるので見ごたえがあります。

教会、密集した露店、大きなツリーと、私たちが抱く「クリスマスマーケット」のイメージそのものを体験することができる場所です。

最古のクリスマスマーケット【ドレスデン】

ドレスデンとは

ドレスデンはドイツの東部に位置する都市であり、チェコ共和国との国境約30キロメートルのところにある街です。

その歴史は古く、13世紀初頭にはすでに記録に登場します。

その後、ザクセン選帝侯などの治世を経て発展し、1806年に神聖ローマ帝国が解体した際には、ドレスデンはザクセン選定国の首都になりました。

そんな歴史あるドレスデンですが、第二次世界大戦時には、徹底した爆撃に対象となり、旧市街を含む市街中心地の大半は灰燼に帰すという悲しい歴史を辿った街でもあります。(ドレスデン爆撃)

クリスマスマーケットの特徴

小さなクリスマスマーケットが街の中に点在していますが、メインとなるのは、Striezelmarktと呼ばれるエリアです。

ここには、メリーゴーランドや観覧車など、子供向けのアトラクションも用意されており、昼も夜もたくさんの人でにぎわっていました。

特に注目すべきは精巧なクリスマス飾りです。

ニュルンベルクと比較すると、「お土産品」としてのクリスマス飾りよりも、「伝統工芸品」として販売されているものが多い印象を受けました。

伝統の「くるみ割り人形」なども販売されていますが、クオリティも値段も高いです。

販売方法も、勝手に手にとれるような感じではなく、ショーケースにはいっているものをお店の人に言ってとってもらう感じでした。

家に飾るオーナメントや装飾品で、本格的なものが欲しい!という方は、ドレスデンで購入されることをおすすめします♡

メインのエリアはかなり広く、また道がまっすぐに続いているわけではないので、全体を見ようと思っていても途中で迷子になってしまうかもしれません。

防寒対策をしっかりした上で、ゆっくり時間をとって散策しましょう!

見ごたえがかなりあるので、メインエリアをざっと見るだけでも時間がかかります。

他にも複数のエリアがあり、いずれもそれなりの規模感があるので、全部見て周りたい人は2泊程度することをおすすめします。

街中にマーケットが広がる【ニュルンベルク】

ニュルンベルクとは

ニュルンベルクは、ドイツの中でも歴史の古い街の一つです。

交通の便は比較的よく、ミュンヘンからドイツの高速鉄道ICEで1時間弱、首都ベルリンからでもICEで3時間弱で行くことができます。

街の象徴的建造物であるニュルンベルク城(カイザーブルク)は、中世の様相を現代に残す街の重要なシンボルです。

しかし、歴史的な建物の多くは第二次世界大戦以降に再建されたという歴史もあり、戦災によって甚大な被害を受けながらも力強く復興してきた街でもあります。

ナチス政権が最初の大会を催した歴史があるため、ナチス政権の要人を裁くために行われた『ニュルンベルク裁判』も有名です。

クリスマスマーケットの特徴

ニュルンベルクのクリスマスマーケットを一言で言えば「庶民的」です!

ドレスデンに比べてお土産の価格帯が手ごろなので、なにかかわいいものを一つ自分のお土産に…なんて感じで購入できます。

筆者の体感としては、ドイツの三大クリスマスマーケットシュトゥットガルト、ドレスデン、ニュルンベルクの中でもっともお土産類の価格帯が低いのはニュルンベルクだと感じました。

ただし、ドレスデンでは高品質で伝統的なものを販売している店が多く、ニュルンベルクは「お土産」のお店が多かったというイメージなので、一概にどちらがいいといえるわけではありません。

シュトゥットガルトは中間くらいかな…

道幅が広く、クリスマスマーケット内が比較的広々と、そして整然と並んでいるので、ゆっくり時間をかけて全部見て回ることができます。

人も多いですが、その分お店の数も多いです!

露店の多くがクリスマスオーナメントや食べ物を扱っているので、観光客でも気軽に立ち寄り楽しむことができる身近さの感じられるマーケットです。

その他、子ども向けのイベントや露店に特化したエリアも設けられているため、子連れの家族でもにぎわっていました。

フランス最大級のマーケット【ストラスブール】

ストラスブールとは

ストラスブールはフランス東部のアルザス地方にあります。

ヨーロッパ評議会があることでも知られ、ヨーロッパのみならず世界中からたくさんの人が勉強、仕事のために訪れている都市です。

「アルザス地方」というと、その名を歴史の授業で耳にしたことがある方もいるかもしれません。

この地域は、フランスとドイツという二つの大国のちょうど中間にあるため、数百年ごとにドイツの一部になったり、フランスの一部になったり…という歴史を経て現在に至ります。

その影響で、街の中には「フランス語っぽくない」響きの駅名や地名が多くあり、フランス語が分かる人でも読めないこともあるそうです。

また、この地方に特有の木組みのかわいらしい建造物は街のトレードマークともなっており、国外だけでなく、フランス国内からの観光客にも人気の都市です。

クリスマスマーケットの特徴

ストラスブールのクリスマスマーケットの範囲は非常に広く、街全体でクリスマスを祝う体制が浸透しているのがわかります。

フランスの中ではこのストラスブールのクリスマスマーケットは最大級で、毎年多くの観光客がやってきます。

市民のクリスマスマーケットに対する情熱もあり、街への愛が溢れるマーケットです。

街中に中規模のマーケットが点在しているので、事前に地図をゲットして計画的に回るようにするのがよいと思います!

特におすすめはストラスブール大聖堂エリアに広がるマーケットで、クリスマスマーケットの大きさ自体は他の都市に劣るものの、迫力ある大聖堂とのコントラストは圧巻です。

また、ドイツのエリアではそこまで見かけなかった果実がたっぷり入った甘いホットワインが売っています。

オレンジなどもありましたが、筆者はぶどう入りのワインを飲みました。

ワインはそもそもブドウからできているのでは?というとも思いましたが、ようは少しアルコールが入ったブドウジュースのような感じでした!

フランス語でホットワインはバン・ショー!

ドイツの各クリスマスマーケットでもホットワイン(ドイツ語ではグリューワイン)が楽しめますが、ここまで果実感が強いものはなかったので、甘いお酒が好きな人はぜひストラスブールで試してください!

一つ気になった点は、2018年に起きたテロの影響からか、今回訪れたクリスマスマーケットの中で唯一手荷物検査がありました。

物騒な雰囲気は一切なく安心してクリスマスマーケットを楽しむことができましたが、警戒態勢が強まっているのかな?と思いました。

おとぎの世界のクリスマス【コルマール】

コルマールとは?

ストラスブールからバスで30~40分程度のところにある小さな町です。

ストラスブール同様に、アルザス地方特有の木組みの家が立ち並ぶ様子は、リアルおとぎの国です。

筆者、これまでのヨーロッパで40都市以上を旅してきましたが、ここまで「おとぎの国」という言葉がぴったりな都市は他にないなと思いました。

旅行キャッチコピーの定番ですが、ここが本物です!(笑)

コルマールはその特徴的な街の風景から様々なアニメーションの舞台としても採用されています。

例えばディズニー映画の「美女と野獣」の、冒頭でベルが歌いながら本屋さんに行くシーンはこのコルマールが舞台です。

他にも、ジブリ映画「ハウルの動く城」の中に登場するシーンの一部にも、このコルマールの風景が採用されたと言われています。

映画のシーンに登場するシーンを実際に現実世界で見ることができます!

ただし、これらの映画のシーンを体験したい!という聖地巡り的な目的で行くのであればクリスマスマーケットシーズンはおすすめしません。

まず、クリスマスマーケットの露店が設置されているせいで、シーンがそのまま再現されている感じがしません。そしてもう一点は、あまりに混みすぎてゆっくり出来ないです。

クリスマスマーケットの特徴

コルマールのクリスマスマーケットの特徴は、とにかく賑やか!!

正確に言えば、とにかく人が多い!!!

フランス人の友達曰く、クリスマスマーケット時期のコルマールの込み具合は異常らしく、ヨーロッパ中からこの街のかわいらしいクリスマスマーケットを一目見ようと多くの人が集まるのだそうです。

実際、6都市のクリスマスマーケットに行ってみて、一番混んでいたのはこのコルマールでした。

日本ではコルマールという都市はあまり認知度が高くないですが、それはそれは激混みでレストランもかなり待ちました。(笑)

ただ、クリスマスマーケット自体はめちゃくちゃよかったです!

なんといっても、街全体がすでに超かわいいので、クリスマスマーケットがそれに加わると鬼に金棒ともいうべき圧巻のメルヘンワールドでした。

ドイツのクリスマスマーケットが「伝統的」と形容するとすれば、コルマールのクリスマスマーケットは「おとぎの世界」というイメージです。

お土産買うなら絶対ここ!【プラハ】

プラハとは

チェコ共和国の首都で、中欧が誇る音楽都市、プラハ。

街中で音楽を奏でるパフォーマーや、楽器を背負った少年少女の姿を見ることができる音楽に開けた街です。

近年の日本における中欧ブームの効果もあってか、現在はプラハを含むパッケージツアーもよく見かけるようになりました。

筆者は個人的にプラハを気に入り、合計3回訪れていますが、いまだにすべてを周り切れていない、本当に見どころの多い街です。

街のシンボルである旧市長広場の時計塔プラハ城だけでなく、ミュシャやダリなど、近現代芸術の巨匠にまつわる美術館も備えています。

周辺の国へのアクセスもよく、観光しやすい立地にあることも、人気の理由です。

クリスマスマーケットの特徴

このプラハも、古くは神聖ローマ帝国の判図の中に含まれていたため、歴史あるクリスマスマーケットが開催されています。

プラハのクリスマスマーケットはドイツやフランス(アルザス地方)に比べてしまうと確かに規模は大きくないのです。

が!!魅力的なのはそのお土産の価格帯。

基本的にチェコはドイツやフランスに比べると物価の安い国です。

かといってプラハは観光都市なのでワインや食べ物がめちゃくちゃ安い!というわけではないのですが、お土産品はかなりお手頃です。

ぶっちゃけてしまえば、ドイツ、フランス、チェコ、どこでも同じようなものを売っている可能性が高いです。(もちろん伝統工芸品は除く)

同じものが買えるとしたら、安いところで買いたいですよね!

プラハのクリスマスマーケットでのお土産の物価は3分の2程度と考えていいです。

ものによっては半分くらいの場合もあります。

あと、個人的にプラハのクリスマスマーケットがおすすめなのは、その開催期間です。

翌年の1月6日までクリスマスマーケットを行っているので、年末年始にしか休みがとれない!という人も、このプラハならクリスマスマーケットの雰囲気を十分に味わうことができます!

他のクリスマスマーケットはクリスマスが最終日の場合が多いです

本場のクリスマスマーケットに行きたいけど自由に休みが取れない!という人にはぜひ検討していただきたいのがプラハです。

まとめ:みんな違ってみんないい

簡潔にそれぞれの都市の特徴を再度振り返ると、このような形になります。

シュトゥットガルト
ぎゅぎゅっと密集した露店と、ツリー、教会のコントラストが「ザ・クリスマスマーケット」で美しい
ドレスデン
クリスマスマーケットの範囲が広すぎて一日で周るのは不可能。見ごたえ抜群。伝統工芸品が手に入る。
ニュルンベルク
庶民派で誰でも気軽に楽しめる雰囲気のクリスマスマーケット。ボリューム感がある。
ストラスブール
落ち着いて上品な雰囲気と、甘いホットワインが楽しめるクリスマスマーケット。
コルマール
いわゆる「おとぎの国」のクリスマスマーケットでメルヘン祭りしたい人向け。
プラハ
年末年始で行きたい、もしくはお土産爆買いしたい人には最高のクリスマスマーケット。

この記事を書き始めた時、実はランキング形式にしようと思っていました。

そのほうが情報が伝わりやすいし、読む人にも要点がわかりやすいと思ったので。

でも書いているうちに、「ランキングにするの無理かも…それぞれにそれぞれの良さがある…比較できない…」と真面目すぎる自分がひょっこり顔をだし、結果、このように特徴を比較するという形でまとめました。

クリスマスマーケット行ってみたいけどどこに行ったらいいの!?と迷っていてこの記事を読んでくださった方の、少しでも参考になりますように!

以上、6都市のクリスマスマーケット比較と特徴でした。

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