スペイン語に限らず、第二外国語を勉強したいという人にとって、もちろん一番の目的は「その言語の習得」ですよね。
しかし、実は意外と英語力を伸ばすチャンスもあるって、ご存じでしたか?
もともと英語は十分話せる!という人ならともかく、「英語は大学受験で結構頑張ったけど、会話はほとんどできない…」そんなあなた。
スペイン語留学は、スペイン語と英語、両方のレベルアップをするチャンスなんです!
今回の記事では、一年間のスペイン留学でスペイン語と英語の両方をそれなりに習得した経験から、実際に行った勉強法、実際の会話力の伸びについてご紹介します!
なお、今回の記事は「私はまずはスペイン語を身に着ける!」という方や「英語はもう十分なレベルだから練習する必要ない!」という人よりも、「スペイン語学習が一番だけど、できることなら英語もちょっとは上達したい…」という人向けの記事になっています。
自然と英語に触れる機会ができる
スペインで留学生活を始めると、日本で普通の生活を送るよりも圧倒的に英語に触れる機会が増えることに気づきます。
それは自分が外国人という立場だからでもあるし、語学学校という環境のおかげでもあります。
日本にいるときよりも、日常生活で英語が求められることが増えるということは、日本でわざわざ参考書を買って勉強していたことや、オンラインレッスンで行っていた会話練習が、日常の中に突然現れるということです。
この機会をぜひ活用したい…
少しでも英語も身に着けておきたい…
この記事は、そんな方に向けて書いています。
英語からもスペイン語からも逃げないことが大事
逃げないってどういうこと?と思ったあなた。
ここで意図する「逃げる」というのは、「相手から求められているにも関わらず、それを放棄する」ということです。
ただし、語学学校の友達(スペイン語学習者)が英語で話しかけてくるのをスペイン語で返すのは、正しいと思います。彼も、同じようにスペイン語を勉強しに来ているのだから、当然です。
筆者が言いたいのは、「スペイン語話せなくて英語が話せる人」との会話を放棄しない、ということです。
逆も然りです!
ネイティブと仲良くなるのは、英語圏留学より簡単?
外国で「外国人」として生活する以上、現地コミュニティにいきなり入るよりも、同じように「外国人」のコミュニティに入る方が何倍も簡単です。
その中には、必ず、「スペイン語があまり話せないから英語でコミュニケーションをとりたい人」がいます。
かつ、そういう人の中には、アメリカ人、イギリス人などの英語ネイティブや、すでに英語がアカデミックレベルの人がたくさんいます。
英語はもうできるから別の言語を…という感覚でしょうか。
そういう人たちと出会ったときに「私はスペイン語を勉強しにきたし、英語は苦手だから…」と言って会話をしないのは、正直もったいない!です。
ずっと英語ばかり話すことになってしまうのは良くないかもしれませんが、会話を積極的に行っていくうちに、遠くにしまい込んだ受験勉強の知識、高校英語の単語がにょきにょきと目を覚ます可能性があります!
筆者のスペイン留学一年間での英語の伸びについて
筆者は実は、スペイン留学一年で英語力ってどれくらい伸びるのだろう?という疑問から、出国直前にノー勉で(言い訳(笑))TOEIC(2019年1月13日)を受けました。
結果は、695点。
リスニングが395点、リーディング300点でした。
リーディング普通に終わりませんでした。TOEICって意外と問題数多いんですね…
海外に一人旅にいったり、国際交流系のイベントに足を運ぶのは好きだったので、まあ、会話はできないことはない。というレベルでした。
そして一年後TOEICを受けたかったのですが、留学を延長してしまいまだスペインにいるので、実際の点数の伸びはわからないです。(ゴメンナサイ)
そんな状況で証明するものはなにもないのですが、体感で言えば、留学当初に比べて「かなり」話せるようになりました。
どれくらいかというと、どんなトピックでも、基本的に問題なく会話に入ることができます。
深く考えなくても(むしろ考えない方が?)英語が出てきます。
夢も英語で見ます!
だいたい日本語4:英語3:スペイン語3くらいの割合です
ただ受験期に比べて単語力はかなり落ちているし、友達と難しい会話をするわけではないので、複雑な表現はわかりません。
あとは自分の話している英語は、通常の会話には十分だけど、細かい文法が合っているかはわかりません。
まとめると、こんな感じです。
・大人数の会話でも問題なく参加できる
・幅広いテーマに対応できる
・ボキャブラリーは少ない
・シンプルな表現を多用
・細かい文法には自信なし
英語とスペイン語どっちが得意?
結論から言うと、話すのはスペイン語、読むのは英語の方が得意です。
聞く、書くは、どちらも同じくらいでしょうか。
現在、スペインに住んで約1年1か月が経ちました。
以前は知り合う人々に「英語とスペイン語どっちが得意?」と聞かれることが多く、そのたび、「どっちも完璧ではないけど英語の方がずっとマシ。」と答えていました。
しかしつい最近、会話は英語よりスペイン語の方が得意かも…と思い始めました。
実際、スペイン語はB2に合格しましたが、英語はこれといって資格を持っているわけではないので(TOEIC695点のみ(笑))、もしかしたらスペイン語の方が得意なのかもしれません。
でも、説明書きに英語とスペイン語があれば基本的に英語を読んでしまうし、英語の方が理解できます。
もしかしたら調べ物を英語ですることが多いからかな…(情報量が多いので)
英語力も伸ばすために行った勉強法
では、筆者が英語力とスペイン語力を同時に伸ばすために行った留学中の勉強法についてご紹介します。
ここでは三つ挙げていますが、いずれも「頑張って勉強した」というよりも、習慣的に行ってきたことなので、無理に英語のためだけに時間を割くことは全くしていません。
英語×スペイン語のランゲージエクスチェンジに行く
正直、これのおかげで会話力はかなり身につきました。
スペイン語ではIntercambio(インテルカンビオ)です。
大都市であれば、日本語×スペイン語のインテルカンビオもあると思いますが、私はせっかくなので英語×スペイン語のインテルカンビオに週2回通っていました。
今でも週1回は顔を出しています!
私の言っているインテルカンビオでは、一時間ごとにスペイン語タイムと英語タイムがわかれており、交互にそれぞれの言語を話します。
英語が苦手な人が多いスペインでは、英語を練習したい!と考える人が多いので、常にネイティブと外国人の比率が半々くらいになっています。
最初は、まじでキツかったです。
英語もそこまで話せない、スペイン語なんて全く話せない状態だったので、「私ここで何してるんだ?」状態で時間を過ごしました。
帰り道、脳が疲れすぎて、話せないことが悲しくてガチで泣きました。(笑)
でも新しい友達との出会いが楽しく、友達を探しにいく感覚で通い続けているうちに、次第に会話に緊張したりストレスを感じることが減りました。
ちなみに現在の私の現地での友達は、全員このインテルカンビオで知り合った人たちです!
英西辞書で単語を調べる
これ結構しんどいんですが、半年くらいは続けていたと思います。
高校、大学時代に英単語を必死に覚えたのに忘れてしまっている実感があったので、少しでも目に触れれば思い出せるのでは?と思い、授業等でわからない単語があったときはまず英西辞書で調べていました。
簡単な例で言えば、Zanahoria(にんじん)は英語でCarrotです。
誰でも聞いたことがありますよね。
でも会話の中で「にんじん」と英語で言いたいとき、咄嗟に出てこないかも…
そんな「相手に言われた確実に意味が分かるけど自分から思い出せるか自信がない単語」に日々触れていくことで、英語の語彙を取り戻していました。
あくまで、完璧に暗記する必要はなく、なんとなく英単語に触れる機会を増やすことが目的です。
英西辞書を引いてもよくわからない場合は、画像検索で単語の意味を調べるのもおすすめですよ!
情報を英語とスペイン語で調べる
調べ物をスペイン語、英語で行う習慣をつけると、本と読んだり、特別に読解の練習をしたりしなくても、文章を読む訓練になります。
個人的には、調べものや観光情報は英語、現地情報はスペイン語で調べています。
なぜなら、アクセスできる情報が多い&新しいから。
留学生活を送ってみると、いかに日本語でアクセスできる情報が少ないかに気づきます。
特に現地のローカル情報は、タイムリーなものを日本語でゲットするのはほぼ不可能です。(バルセロナやマドリードの観光情報、サッカーの試合結果などは十分アクセスできます)
例えば、「横浜で美味しいおでんが食べられる場所」を外国人が知りたいと思ったときに、英語やスペイン語ならまだしも、その国でしか話されていない言語(ハンガリー語とか…)で検索して、どれほどの情報をゲットできるでしょうか…
自分の語学力を鍛える機会だと思って、留学初期から外国語で検索する習慣をつけるのは非常におススメです。
まとめ:英語に触れる機会を日常生活に忍ばせるべし
ここまで書いてきました結論としては、無理して英語を勉強する時間を作る必要はまったくありません。
スペイン語を勉強することが留学の最大の目的のはずなので、英語は「ついで」でいいのです。なるべく無理のない形で、自分の生活の中に英語を勉強する機会を忍ばせることが重要だと思います。
最初はキツいですが、習慣化すれば、いつかは慣れます。
無理せず自分のペースで、少しずつ前進しましょう!
以上、スペイン語留学での英語習得についてでした。
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