せっかくヨーロッパに行くのだから、複数の国や都市を周遊したい!
個人手配のヨーロッパ旅行に挑戦してみたい!
そんな風に考えている人にとって、気になるのは移動手段ですよね。
なるべく安くいろんな街を見てみたい…でも移動費は節約したい…
そんなわがままを叶えてくれるのが、このFlixBusなのです!
しかし、格安なだけにトラブルも多いのがFlixBus。
今回の記事では、そんなFlixBusの使い方と、実際に私が見聞きしたFlixBusのトラブルについてご紹介していきます!
FlixBusとは?
FlixBusとは、ドイツ系の鉄道会社の経営する長距離バスのことです。
EU加盟国の多くはシェンゲン協定(パスポートなしで国境間を移動できる協定)のお陰で、バスで簡単に国境を超えることができます。
ヨーロッパ内のかなり広い範囲を網羅するバス会社なので、主要の観光都市間の移動であれば、ほぼこのバスのみでカバーできます。
かつ、なんと言っても、安い!!これがとにかく最大の魅力です。
参考までに、実際にこれまで私が予約してきた価格の例です。
ブダペスト→ブラチスラバ 7.90€
ストラスブール→ニュルンベルク 17.90€
プラハ→ドレスデン 11.90€
上記のような価格で近隣諸国へ移動することが可能です。
格安バスFlixBus:使い方
予約
一番おすすめなのはアプリをダウンロードすることです。
予約は出発地点と行先を入力し、日時を指定して指示通りに支払いを行うだけ!
クレジットカード決済が便利です。(デビットカード・日本発行カード対応)
慣れれば5分くらいで購入できます。
チェックイン
当日、指定されたバス停に15分前までに行きます。
おそらくいくつもFlixBusが停車しているので、自分が乗りたい行先のバスを見つけ、運転手さんの持っている機械に受け取ったバーコードを向けると、そのまま乗れます。
メールでもQRは受け取れますが、アプリを入れておくといちいちメールの受信箱を探さずに済むので便利です!
下車
目的地に着いたらそのまま下車して終了です。
とくに乗り過ごしても誰にも何も言われません(それでいいのだろうか…)
格安バスFlixBus:路線図
ヨーロッパのかなり広い範囲を就航しています。
スマホからFlixBusの公式サイトのルートマップを開くと、このようにEUをほぼ網羅していることがわかります。
探しているエリアに近づいて見てみると、より詳細のマップが出てきます。
多くのバスは、同じ車体でいくつも国境を越えて就航しているようで、何度か運転手の交代もあります。
格安バスFlixBus:使い心地
これまで10回以上FlixBusを利用してきましたが、総じて「使い心地は良い」と言えると思います。
私は身体がそこまで大きいわけではないのもあり、座席はかなり広く感じます。
リクライニングも十分だし、FlixBusの持ち味?でもあるWi-Fiやコンセントがついている車体もあります。これについて詳しくは後述します。
基本的に二階建てのバスになっており、全車体にトイレがついているので、安心です。これ重要ですよね!
最長で、クラクフからブラチスラバへ行くのに7時間夜行バスとして利用しましたが、一度も起きることなくぐっすり寝られるほどには乗り心地は良いです。
スーツケースは、一つまでは無料で預けることができます。なお、二つ目以上は予約時に申請が必要&有料です。
格安バスFlixBus:Wi-Fi
先ほど、「FlixBusの持ち味」と表現したWi-Fiですが、正直通信精度は、そこまで高くないです。
いままで乗ったバスのほとんどすべてで接続を試みましたが、スマホで接続するといつの間にか途切れてしまっていることが多く、しかも繋がりにくいことが多いので結構イライラします。
PCの方がスマホよりはしっかり接続するような気はしますが、あまり当てにしない方が良い気がします。繋がったらラッキー、程度で。
格安バスFlixBus:コンセント
こちらもFlixBusの「売り」の一つであるコンセントですが、Wi-Fiとは異なり、指したけど接続しなかった、ということは今のところ一度もありません。
正直、長距離のバス旅にコンセントがついているのは本当にありがたいです。
旅行中はなにかと充電を消費してしまうので、この移動時間にスマホやカメラの充電をしておくと、次の観光先でも安心して使えます。
ただし、これ、すべての車体についているわけではないので、注意です。
私が例えば私が利用した中では、2回ほどコンセントのない車体にあたりました。(そのうち一回はUSBのみ対応だった)
ちなみにフランスドイツエリアで使用した車体にはすべてコンセントとUSBがついていました。ただし、窓側の座席のみ使用できる形式の場合もあるので、注意!
格安バスFlixBus:トラブル例
FlixBusは「格安」を謳っていいるだけあり、トラブルもあるといえばあります。
ここでは私が実際に体験した、もしくは人から聞いたトラブルをご紹介します。
遅延
これはもはやFlixBusに限らずヨーロッパの交通手段全般に言えることですが、基本的に遅延します。20分くらいは、遅れてくるものとして心構えをしておく必要があります。
ちなみにアプリだと、発車予定時刻が近づくとバスの現在位置を知らせてくれるシステムがあります。(正確性は多少疑わしいですが)
バスが来なくても焦らず、乗り場が正しいかどうかを確認して待ちましょう。
乗り場わかりづらすぎ事件
これはもう私の不注意でもありますが(笑)
チェコ共和国の首都プラハは、バスの停留所が二つあり、「中央駅前バス乗り場」の方は、非常にわかりづらいです。
ここで、乗り場がわからずあたふたしていたところ、一人の男性が近づいてきて、「FlixBus?どこ行き?」と聞かれたので、「ミュンヘン」と答えると、「ここだよ。別会社の車体で運航しているんだよ」と言われ、近くの停留所に案内されました。
素直に「ありがとう」と言うと、「お金を払って」と言われ、結局それかい!と思いながらも、仕方なく1€を渡しました。
結果、その停留所は嘘でした。(笑)(その後危険を察知した私は正しい停留所に向かうことができ、無事にバスに乗れました。)
パスポート・ID不携帯事件
先述した通り、シェンゲン協定内ではパスポートなしでも移動ができるので、バスでの国境越えがしやすいと記述しました。
しかし、最近ドイツへの出入国の際のチェックが厳しく、国境沿いに着くとドイツ警察がバスの中に数名乗り込み、パスポートを確認するようになっています。
私も2019年12月の時点で、「滞在の目的」「滞在日数」「宿泊予定のホテル」「スペインでのID提示※」「スペインで何を学んでいるか」などについて詳しく聞かれました。
※筆者は現在スペインに留学中のためスペインIDでEU内を旅行しています。
チェコ共和国からドイツへ入国するバスに乗り込む際に、ドイツ人の少年がID不携帯を理由に乗車拒否をされているのを目撃しました。(ドイツ人なのに…)
フランス在住の私の友達も、ストラスブールから近隣のコルマールという街へのフランス国内移動でさえも「パスポートなしでは乗車できない」と言われ、走って家までパスポートを取りに帰りました。
サービスエリア置いてきぼり事件
これはホステルで知り合ったアメリカ人の男性に聞いた話です。
サービスエリアでトイレ休憩をとっていた際、トイレが長蛇の列で指定されていた時間(5分間)に戻れなかったそうです。
運転手は彼らがまだ戻っていないのに気づいていながら、出発してしまったことがあったそうです。
私はこの話を聞いていたので、トイレ休憩の際はダッシュで行って戻りましたが、同じようにトイレに行っていた男性二人組が、走り出したバスを追いかけてギリギリで乗車していました。
本当に、容赦ないです!
時間より早く出発事件
これは全く意味が分かりませんが、一度だけ出発時刻より3分早く出発したことがあります。
私はたまたま早めに乗り場について待っていたので問題なく乗車できましたが、出発時刻ぎりぎりに来た人は逃していたと思います…。
15分前集合とはいえ…ひどい…
格安バスFlixBus:注意点
予約に書かれた乗り場をよく見る
大抵のFlixBusは大型バスターミナルに到着しますが、例えばプラハには停留所が3つほどあります。
到着した際に降りた停留所と出発の停留所が異なる可能性もあります。
よく予約確認書の地図を確認して乗り場に向かいましょう!
国内移動でもパスポート必携
先ほどのトラブル例でも挙げた通り、バスの運転手によっては、国内移動でもパスポートがないとNGという人もいます。
そしてなぜか全く確認しない人もいます。不思議。
特に日帰り旅行などでは、パスポートをホテルに忘れてきた!なんてトラブルも起こりかねないので、FlixBusを利用する際は(というか旅行中は)、常にパスポートを携帯するようにしましょう!
コンセントはない可能性がある
「スマホの充電はバスですればいいや~」という安易な考えは捨てましょう!
コンセント付きと書かれていても、ついていないことがあります。充電できるときに充電しておくのが吉、です。
トイレ休憩はダッシュで済ませる
バスの車体に基本的にトイレがついているので、そこまでサービスエリアで行く必要性はありませんが、水を買いたい!なんて時も同様です。
運転手さんが指定した時間までに戻らないひとは、容赦なく置いて行かれます。
もし高速道路沿いのド田舎のサービスエリアに荷物なしで取り残されたら…
恐ろしいですよね。
降り逃しに注意
FlixBusの特徴の一つが、一つの車体でかなりの長距離を移動する点です。
その中で、それぞれの乗客が乗降して入れ替わりながら最終目的地まで向かうスタイルです。(だから遅延も多い)
そのため、誰も自分の降りる駅は教えてくれません。しかも基本長距離移動なので、一度降り逃したら次の停留所は遥か彼方…なんてこともあり得ます。
バスで寝てしまう人は、到着予定時刻にアラームをかけるなどの対策をしましょう!
まとめ:安い!快適!けどトラブルも多い!
このように、うまく使いこなせばヨーロッパ周遊旅行の強い味方になるFlixBus。
しかし、トラブルが多いのも事実です。トラブルの中には、どうすることもできないものもありますが、対策することで回避できるものも多いです。
ここで挙げた注意点を参考に、ぜひ安くて快適なバス旅にしてください!
以上、格安バスFlixBusの使い方とトラブル例でした。
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